演説者マルセルス
ルーブル美術館が所蔵する古代彫刻作品の中でも、最も古いとされているこの男性裸体像は、1685年、ルイ十四世によって「サンダルの紐を結ぶヘルメス」と同時に購入された。端正な表情と簡潔なポーズから感じられる純粋な肉体の美しさ。その計り知れない魅力に、この裸体像がルーブルに展示されるや、ローマでは爆発的な評判を呼び、こと美術品収集家たちの羨望の的となった。そこで作品の流出を懸念したイノケンティス二世は、高まる収集熱にピリオドを打つべく厳しい措置を敢行した。いかにこの作品が持つ魅力が大きかったかが伺われる。
作品データ
アテネのクレオメネス 作 | 紀元前59年頃 |
原型・大理石 | 復刻・ブロンズ |
高さ187cm | パリ・ルーブル美術館原型所蔵 |
展示作品一覧
こちらで紹介している作品はルーブル彫刻美術館に展示されている作品の一部です。他にもたくさんの展示品がありますのでぜひ当館にてご覧下さい。