聖具箱を持つアテナ女神
ゼウス大神がひどい頭痛を治すため、自分の頭を鍛冶の神ヘーパイストに手斧で一撃させたところ、その頭の割れ目から生まれ出たという女神アテナ。母親がなく、また夫を持たない処女神として知られる彼女は、織物、染め物、編み物をはじめ、さまざまな手芸・技芸から工芸までを司る。と同時に知恵者でもあり、武道の達人でもある彼女は、兜をかぶり戦場へ出掛けてはめざましい手柄をたてた。手にした楯にはゴルゴン・メドゥーサの首がほどこされ、まつわる者に恐怖を与えたという。すべてを超越した女性だけが持ちうることのできる優しさと強さが、作者の類い稀な想像力により巧みに表現された作品である。
作品データ
イタリア出土 | 紀元前4世紀初期 |
原型・大理石 | 復刻・ブロンズ |
高さ150cm | パリ・ルーブル美術館原型所蔵 |
展示作品一覧
こちらで紹介している作品はルーブル彫刻美術館に展示されている作品の一部です。他にもたくさんの展示品がありますのでぜひ当館にてご覧下さい。