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ボルゲーゼのアレス

ローマの大コレクター、ボルゲーゼ家から1807年にナポレオンが購入した作品。アレスは戦いの神でゼウスとその正妻ヘラの子として知られている。この作品の原型は紀元前5世紀後半頃にアテネで活躍したアルカメネース作のブロンズ像と推定される。


頭には兜をかぶり、手には武具を持っていたと想像されるが、本来の鎧で身を固めた姿ではなく裸体で表現されたこのアレスは、軍神としての堂々たる肉体を見せながら、物憂げに右下に視線を見下ろすポーズから、ヴィーナスを想う気持ちもしくは、ヴィーナスに寄り添う軍神アレスの姿であると思われる。

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