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ミロのビーナス

美し過ぎる故かビーナス像の誕生には、数奇な運命があった。 その発見は、1820年キュクラデス諸島の南西メロス島でのこと。 ギリシア人のある農夫が掘り出した2個の石に興味を抱いた若いフランス人オリヴィエ・ヴーティエが、 さらに他の断片を農夫に探して貰ったところ合計6個の断片が発掘された。 そしてそれらをパズルのように組み合わせた彼らは、やがて上半身裸体の美しい女性像と遭遇することとなる。

以後、このビーナス像は、その所有権をめぐって、 さまざまな逸話を残しながら人々の手から手へ受け継がれてきた。初の所有者となったリヴィエール侯から、ルイ十八世へ。 そしてまたルーブルへ。 さらに1964年、愛すべき像は日本にもやってきた。ビーナスを一目見ようと数百万の人々が殺到したという。

安住の地を得た現在、誰にも束縛されることなく、その大理石の像は世界中の人々を魅了している。

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